むかで屋日常

練馬の片隅に生きる江戸型彫り職人見習いと、その影武者のブログ

烏賊葉書ができるまで

 同居人氏が、新しい絵柄の葉書を刷っていたので、
写真を撮って型染め(合羽刷り)の工程をご紹介。

 カラーの図案を型染めする時は、
 


 この様に、複数の型を彫ります。
 色の数だけ型を作ることが多いようですが、
1つの型で複数の色を染めたり、
同じ色でも型を分けて作ることもあります。
 更紗(http://www.futaba-en.jp/dyeing/sarasa.html)の様な複雑極まる柄を染める場合、
1つの柄を染め上げるために100枚以上の型が彫られるとか…
型彫り職人さんも大変ですが、染める人も大変そうです。

 今回は、赤と緑が同じ型なので、型紙は2枚彫ってあります。
 
 
 型の他に使用する道具は、


 梅皿と、
 

 型染め用の筆です。
型染め用の筆は、普通の筆のように先が細くなっておらず、
色を塗るのではなく、刷りこむのに適した形です。

 

まず刷り込むのは赤と緑の2色。


刷り上がりはこんな感じ。
まだ何かよく判らない絵柄ですね。



 この上から、黒を刷りこんでゆきます。
2枚の型の絵をぴったり合わせるのはかなり難しいです。
「ホシ」と呼ばれる針の先程の目印を頼りに、慎重に作業します。

 

絵の具を乾かして、出来上がり。



 写真左端の烏賊(スルメイカ?)に続く、
第2弾アオリイカ絵はがきの完成です。