むかで屋日常

練馬の片隅に生きる江戸型彫り職人見習いと、その影武者のブログ

お知らせその2「夏目漱石 夢十夜 展」

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 6月18日から6月29日まで、西早稲田「のびのび荘」にて開催の「夏目漱石 夢十夜 展」に参加します。
夏目漱石の「夢十夜」からインスピレーションを得た作品を集めた、企画展です。


 「むかで屋」は、「第十夜」を題材に選びました。
どんな作品なのかは会場に行ってからのお楽しみですが、見に来て下さった方がビックリするとか、ちょっと笑ってもらえる作品目指して鋭意製作中です。
実は、結構高度な技術を使ってたりもするので、職人氏やのびのび荘の方にどうやって作ったのか聞いてみてください。


 「むかで屋」以外の作家さんは、アビルマリさん、久保貴美さん、白幡美晴さん、寺坂安里さん、 早川靖子さん、宮瞳子さん、です。
各々の作家さんたちがどういった作品を出展されるかはまだわからないので、本番が楽しみ。
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期間中、同じのびのび荘のミニギャラリーにて、型染め作家ワキタヨシコさんの個展も開かれているので、こちらも合わせてご覧ください。


 また、6月20日14時から、トークショー「夏目漱石夢十夜』ー不思議で切ないこころの世界ー 」が開催されます。
トークゲストは、日本大学芸術学部の山下聖美教授です!
お申し込みはこちらでどうぞ。coubic.com



 「夢十夜展」に関する詳しいことは、以下のリンクをご覧ください。u222u.info

「のびのび荘」様へのアクセス、営業日などはこちら。www.nobinobisou.com

お知らせその1「葛飾区伝統産業職人会まつり」

 5月23、24の二日間、「葛飾区伝統産業職人会まつり」が開催されます。
http://www.city.katsushika.lg.jp/event/5889/024902.html
秋に行われる「産業フェア」ともども、伝統工芸品やそれを作っている職人さんたちに直接触れることのできる、貴重な機会です。

 「むかで屋」という名前で参加するわけではないのですが、職人氏の型を使って染めた藍染めのハンカチなども出品されています。


時間帯によっては実演もしていますし、質問などにも答えてくれますので、江戸型彫りがどんなものかご興味のある方は、ぜひぜひお越し下さい。

 開催時間は午前10時~午後5時(24日は午後4時)、会場はテクノプラザ葛飾です。
テクノプラザの最寄り駅は「青砥」駅ですが、青砥駅からの道順がやや複雑ですので、初めていかれる方は、亀有駅から[新小53]新小岩駅東北広場行きのバスに乗って、テクノプラザ葛飾の停留所で降りた方が行きやすいかと思います。

むかで屋日常番外編 紅茶染めに挑戦しました


 今回はちょっと趣向を変えて、台所で出来る「紅茶染め」の過程をご紹介します。



 まず、用意するもの。
紅茶とミョウバンです。

 今回は香りの飛んでしまったティーバッグを使いますが、出がらしの紅茶を乾かしたものでも、十分に染まるそうです。
ティーバッグではなく、リーフティでももちろんOK。
取り出しやすいように、お茶パックや不織布の袋に入れて使いましょう。

 ミョウバンは糠漬けの色を良くするために入れる薬品で、もちろん口にしても大丈夫なものです。
大きめのスーパーで「浅漬けのもと」などが売っている界隈を探してみてください。
 紅茶染めの場合は、ミョウバンの代わりに塩を使っても色止めになるようです。
今回は出来るだけはっきり発色させたかったので、ミョウバンを使いました。



 使う道具ですが、お手持ちの鍋やボールを使います。
食べられない薬品などは一切使っていないので、それでも大丈夫なのです。
染めるもののサイズによりますが、お手持ちのなかでも大きめの鍋を使われた方が、やりやすいと思います。
ボウルは2個あると便利、写真に写っていないですが菜箸も用意してください。
私は菜箸持ってないんで、長めの割り箸を使いました。



 今回染めるのは、こちらの真っ白なレースです。
真っ白な物よりは、薄く色がついてビンテージな雰囲気を出したかったので、染めることにしました。


 あらかじめ、染めるものを水に漬けておきます。
私は30分ぐらい漬けておきましたが、短時間水に通して軽く絞るだけでもOKです。



 いよいよ染めの工程です。
紅茶の量と水の量は、どれくらいの重さの布を染めるか、どんな風に染めたいかで違ってきます。
まあ、布がじゅうぶん浸るくらいの水、濃く染めたければ紅茶多め、淡い色にしたければ少な目、みたいな感じで適当に。
 今回はわかりやすく1リットルの水、色は濃くしたかったのでティーバッグを6個使いました。



 分量の紅茶と水を火にかけます。
沸騰したら火を弱火にして20分、どす黒い紅茶を作ります。
火を止めたら紅茶を取り出し、染液を冷まします。



 染液が冷めたら布を入れ、染ムラが出来ないよう鍋の中で布を泳がせながら染めてゆきます。
布が染液によくなじんだら布を入れたまま火にかけ、沸騰したら15分間弱火で煮ます。
15分間煮た後は、布を入れたまま染液を冷まします。
冷める間にも色素が吸い込まれるので、布は染液の中に漬けたままにして下さいね。



 染液が冷めたら布を鍋から取り出し、ボウルにたっぷりの水でよーく洗います。
水が紅茶色になったら水をかえ、紅茶の色が出なくなるまで洗ってください。


 洗いが終わったら、今度は「媒染」と呼ばれる工程にかかります。
まずは、水1リットルにつき小さじ1のミョウバンをよく溶かしてミョウバン液を作ります。
 そして、ここから始まるのが、紅茶染めのハイライト!
ミョウバン液に布を入れ、ムラが出来ないように泳がしてゆくと……


じゃじゃん!布が鮮やかに発色します。
色を定着させるため、時々布を泳がせながら20分ほどつけておきましょう。
20分経ったら布を取り出し、ふたたび水でよく洗います。
あとは、乾かせば完成。



 水から引き揚げた直後のレース。
白いレースの色と比べると、こんなに違います。
乾かすと布の色が淡くなるので、この時点では気持ち濃いめの色ぐらいがちょうどよい塩梅です。



 一晩乾かせた状態がこちら。
自分でイメージしていたのと近い色が出たので、おおむね満足です。


 こちらの布に縫い付けて、レース付きのスカートを作る予定です。


 草木染め全般に言えることですが、狙った色味に確実に染めるのはちょっと難しいです。
紅茶の量や媒染する時間などを調節しつつ、意外な色味に染まることも楽しんで染めて下さい。

 絹や羊毛など動物性の繊維の方が、木綿など植物由来の繊維より鮮やかな色に染まります。
また、木綿などをしっかりした色に染めたい時は、水で2倍に薄めた牛乳or無調整豆乳に30分ほど漬けておくという方法もあります。
でも、この手はあんまりお薦めしません、確かに色味が鮮やかになりますが、すごく臭いです







 

消しはん製肖像の新作です

 消しはん肖像シリーズの新作です。


 西荻窪ニヒル牛」をプロデュースされている、ミュージシャンの石川浩司さんの肖像です。
我々世代以上の方には、「たまのランニングの人」と言うと、わかりやすいかしら?
 あんまり音楽に明るくない私でも、「似てる!」と言える仕上がりだと思います。
むかで屋の腕があがってきているのか、石川さんの印象が強烈なのか、どっちでしょうね?
両方だといいな。



 「ニヒル牛」方には「肖像彫ってよし!」と言っていただので、むかで屋史上初めてのオフィシャル作品です。

 もちろん、石川さんのお店「ニヒル牛」でご購入いただけます!
ニヒル牛」の場所などは、以下のページをご参照ください。
http://members3.jcom.home.ne.jp/nihirugyu1/kaisou2/nihirutoha.html

西荻窪の「ニヒル牛」でも、むかで屋の雑貨を販売します

西荻窪の「ニヒル牛」様で、むかで屋の作品をお求めいただけるようになりました。

ニヒル牛さんは、ミュージシャンの石川浩司さん(「たま」のランニングの人)プロデュースの、レンタルボックスです。

縦20cm・横30cm・奥行き20cmというスペースで、みなさん工夫を凝らしてらっしゃいます。

すごくアングラで怖い感じかと思ったら、結構明るくて入りやすい雰囲気です。



むかで屋のスペースでは、おなじみの消しはん製肖像のほか、久しぶりに「しおり」も販売してます。


これは以前作ったもので、お店に置いている品とは柄が異なりますが、こんな感じのしおり。
ちなみに、ひとつひとつ手で彫っています。


blog.goo.ne.jp
さっそく、ブログでご紹介いただきました。
早いなあ、感激です。


西荻窪はセンスのよい古本屋さんが多い本の街ですが、本と一緒に小説家の肖像画やしおりをお求めになるのも素敵だと思います。
お近くにおこしの際は、ぜひ寄ってみてください。



ニヒル牛」の場所や営業時間は、以下のページでご確認下さい。
http://members3.jcom.home.ne.jp/nihirugyu1/kaisou2/nihirutoha.html